暴力団関係者の要求に応じて会社で面談する場合、どのような点に注意して相手の話を聞けばよいか教えてください。
相手方は脅しのプロなので、些細なことに因縁をつけられないよう、まず相手側の話をよく聞き、趣旨・目的をハッキリさせてから対応してください(暴力団員が、何をネタに、どんな理由で、何をたくらんでいるのかを確認することが重要です。)。さらに、面談開始時に「何時まで」と断らなかった場合は、用件を確認した段階で、長くても30分の範囲内で、用件に応じた制限時間(極力短い方がよい。)を予め相手方に伝えてください(例えば、そのようなご用件であれば、○○時まで、お話をうかがいます。」等)。
彼らは、脅迫罪や恐喝罪を避けるため、「誠意を見せろ。」等とあいまいな表現をしますが、具体的に相手は何を求めているか、要求の本音は何か、具体的にはどうすればよいのかということを相手の口から言わせて、要求を明確にさせる必要があります。暴力団員は金が目当てなのですが、こちらから金銭での解決を投げかけてはいけません。恐喝罪にならないよう、「金を要求したわけではないのに、相手が金で解決してくれと言った。」と言い訳をされてしまいます。
また、用件によっては、応対者や応対方法が異なる可能性がありますので、いずれにせよ十分な確認をしましょう。
なお、用件を確認した段階で、暴力団員が別人の代理人として来訪したことが判明した場合、直ちに委任の事実を確認する(委任状を出してもらい十分確認する等。)ことも大切です。