各種離婚手続の内容や違いについて教えてください。
協議離婚とは、夫婦が話し合いによって離婚するというものです。お互いの合意があれば、理由を問わず離婚することができます。
調停離婚とは、家庭裁判所の調停によって離婚するというものです。調停とは、裁判所において、調停委員会(裁判官及び調停委員)が当事者の間に入って調整を図り、当事者間の合意を成立させる制度です。調停委員会が間に入ることで、円滑な話し合いが期待でき、不当な内容の離婚を防ぐことが期待できますが、最終的には夫婦互いの合意が必要となります。
審判離婚とは、調停が成立しない場合に、調停申立の趣旨に反しない限度で、家事審判官(裁判官)の審判によって離婚するというものです。しかし、審判から2週間以内に異議を申し立てると効力を失うので、現実にはほとんど利用されていません。
裁判離婚とは、家庭裁判所の判決によって離婚するというものです。判決によって、夫婦互いの合意が無くとも離婚が成立しますが、離婚の訴えの提起は、調停が不成立ないしこれに準ずる取下げの場合に限り認められること、民法770条1項各号の離婚理由がなければ離婚が認められないこと等に注意が必要です。
和解離婚とは、訴訟(裁判)の中で、夫婦が互いに自らの主張を譲り合って合意を形成して離婚するというものです。離婚の訴えを提起した場合、和解離婚となるケースが多くあります。