自主的避難者については、どのような損害が賠償されるのですか。
原子力損害賠償紛争解決センターの統括基準では、自主的避難の実行に伴い支出した実費等の損害額が既払い金を上回る場合において、①自主的避難を実行したグループに子ども又は妊婦が含まれていたかどうか、②自主的避難を開始及び継続した時期、③放射線量に関する情報の有無及び情報の内容、④実費等の具体的内容、額及び発生時期などの要素を総合考慮して、損害の有無を判断するとしています。
したがって、これに該当する自主的避難者の方は、原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介を申し立てることで早期に賠償が受けられる可能性があります。
賠償対象となるべき実費等の損害としては、①避難費用及び帰宅費用、②一時帰宅費用、分離した家族内における相互の訪問費用、③営業損害、就労不能損害、④財物価値の喪失・減少(自主的避難による管理不能等に起因するもの)等が挙げられています。