弁護士法人ブレインハート法律事務所

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業者に自宅の建築を頼み、自宅が完成したので、その自宅の引渡しを受けて生活していたところ、住み始めてしばらくしてから、雨漏りがするようになりました。これは、業者が手抜き工事したことが原因ではないかと考えております。建築業者に対してどのような請求ができるのでしょうか。

1 基本的な考え方

完成した自宅に請負契約の内容に適合していない欠陥が存在する場合、あなたは、業者に対して、相当期間を定めて、修補することや報酬の減額を請求することができますし、あなたに「損害」が生じていれば、その損害を賠償するよう請求することができます。

2 因果関係

仮に、完成した自宅に欠陥があったとしても、それが、建築業者の工事によって生じたものと言える必要があります。例えば、雨漏りがあったとしても、その原因が、近所の子どもが野球をしていて、ボールが屋根にぶつかったことが原因で雨漏りするようになった場合などは、明らかに業者の責任ではありませんので、業者に対して雨漏りの責任を追及することはできません。そのため、雨漏りの原因が、建築工事の不備等の原因を調査する必要があるのですが、このような調査には建築士などの建築の専門家の力が必要ですので、自宅の問題に気付いた場合には、速やかに建築士などの建築の専門家に相談すべきです。

3 損害

雨漏りのケースであれば、雨漏りによって床が腐ったなどの事情があれば、その床を修繕する費用などが損害になると思われます。また、上記のように、建築士に依頼して欠陥の調査をした場合、調査費用なども損害と認められる可能性があります。

4 責任の存続期間

自宅に欠陥があることをあなたが知ってから1年以内に業者に対し,欠陥について通知をしなければ,上記の欠陥について業者に責任を追及することができなくなります。

また、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」という特別な法律が存在しており、新築住宅における一部分(構造耐力上主要な部分等)については、引渡しから10年間、建築業者は瑕疵担保責任を負い、10年より短い期間を定めた特約は無効であるとされています。

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