パワハラ・セクハラ
解説
パワー・ハラスメントとは、職場で上位の立場にある者が、その権力を利用して、下位の立場にある者に対し、心理的、肉体的な苦痛を与えることです。上司が部下に対し、意図的に仕事差別をすることや、過度に厳しい言葉で罵倒することなどがパワー・ハラスメントにあたります。
セクシャルハラスメントとは、職場の内外で職員が他の職員に対し、性的な内容の発言や性的な行動をすることです。意図的に性的な内容のうわさを流すことや、他の職員の面前でわいせつな雑誌を読むことなどもセクシャル・ハラスメントにあたります。
Q&A
職場でパワー・ハラスメントが行われた場合、行為者個人だけでなく、事業主にも責任はありますか。
事業主は、労働者の健康を害することのないよう、また、労働者の人格的な尊厳が傷つくことにより、仕事に支障を生ずることのないよう、職場の環境を適切なものにする義務があります。事業主が、職場内でパワー・ハラスメントが行われていることを知っており、被害が発生することを予想することができたにもかかわらず、それを放置していた場合には、事業主は従業員に対し、損害賠償の責任等を負います。
職場でセクシャル・ハラスメントが行われた場合、行為者個人だけでなく、事業主にも責任はありますか。
事業主は、セクシャル・ハラスメントを予防するために、職場においてしてはならないことを明確し、これを従業員に徹底させるための活動を行うこと、被害者が相談できる窓口を設置すること、相談があった場合、事実関係を調査し、適正に対処することなどが義務づけられています。事業主がこれらの義務を怠った結果、従業員に対するセクシャル・ハラスメントが起きた場合は、事業主は従業員に対し、損害賠償の責任等を負います。